ナープ関東(NARP)
 
     
 

 
 

旅行同好会では6月6日から16日まで、地中海クルーズを実施しました。
イタリア、チュニジア、スペイン、フランスの4カ国7港を周遊しましたが、全行程が晴天に恵まれ
明るく楽しい旅でした。
(撮影:前川 裕)
 
     
 
ご  案  内
行  事  案  内 7月〜8月行事予定更新しました。
   
活  動  報  告 6月活動報告更新しました。
   
入  会  案  内
   
会  則
 
 
     

 
ふれあい広場 No.67
 
人は見かけに寄らぬもの
森田 満太郎
 梅雨の晴れ間の先日、「メシを奢るから」と友人に誘われて、深川の老舗へ遅めの昼食に行った帰り道でのこと。こちらはアルコールも入って上機嫌になり、今食べた「深川飯懐石」の感想など話しながら近くの公園に向かって歩いていました。

 私たちの前をトボトボ歩く、散髪も入浴も無縁の公園居住者風の老人に出会いました。

 老人を追い越しながら友人の頭越しに老人を見ると、頭を振り振り小さな声を絞るように何かブツブツ言っているのが聞こえました。「かわいそうになぁ、自分の10年後の姿かも」と思いながら通り過ぎ、総選挙の話題になりました。

 しばらくすると、友人が「ちょっと待て」と私の歩みを制して「後ろの人はひょっとしたら只者じゃないぞ」と言うではないですか。私のほうが驚いて「何か気に障ったことか嫌なことでも?」と場かなことを聞いてキョトンとしていると「あのひとの長唄は本物だよ。オレも長いことやっているが半端じゃない」というと、私を残して老人の所へ駆けて行き「すばらしい長唄を聞いたがどちらでやっているのか」と聞いたそうです。

 驚きました。その公園居住者風の老人は、かつては浅草の方で長唄の師匠をしていたそうで、子供もいなく奥様と死別してからは何をする気力もなく、更に追い討ちをかけるように、隣家からもらい火で家屋が全焼してからは、アパートの一室に閉じこもるようになり誰とも付き合いのない生活をしているとか。

 人の好い友人は、老人のアパートの住所を聞いたので、自宅にある長唄の本を持って近いうちに訪ね、できれば長唄仲間と一緒に楽しみたいと喜んで話してくれました。

 「人は見かけによらぬもの」とはこのことを言うのでしょうか。梅雨の晴れ間にぴったりの温かくなるできごとでした。
 
     
     
 
NIPPON ASSOCIATION FOR REFRESHING PERSONS
 
 
Copyright 2005 NARP all rights reserved